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教育ICTリサーチ / 造形教育研究部・考える力研究部 ~クリエイティブな人材育成研究ブログ~

「図工」「美術」「情報」「総合」など、発想力・創造力・考える力を育成する教育プログラムや方法、実践などを紹介します。

ICT×美術教育 #29:2020年東京オリンピックのエンブレムを通して、デザインの目的・効果・考慮すべきことを学ぶ

ICT×美術教育 目的-1. 興味喚起 目的-3. 理解促進 目的-6. 教材拡充

 フューチャーインスティテュートの前田です。美大卒の教育コンサルタントです。この連載では、ICTを使ってこんな授業ができるのではないかというアイデアを紹介していきます。

 今回は、2020年に開催される東京オリンピックのエンブレムを使って、デザインが与える印象や効果、デザインする上で考えるべきことを踏まえ、独自のロゴ案を考える授業を紹介します。今回の東京オリンピックのエンブレムは、ご存知の通り、前作の盗作疑惑により、前代見問の再公募をしたことで有名です。このニュースで、デザイン業界が注目されました。
こういったところから、デザインする上での目的・効果・考慮すべきことを学び、考えさせるいい教材になるのではないかなと思いました。

▼新エンブレムがこちら
f:id:ict_in_education:20160901155717j:plain
https://tokyo2020.jp/jp/games/emblem/より引用

▼旧エンブレム
f:id:ict_in_education:20160901155718j:plain
http://grapee.jp/73451より引用


▼授業前準備

  • 生徒たちに見せるための上記サイトや、ニュース記事やブログ、Twitter上での世間の反響のページをチェックし、用意しておく。
    • 「2020 東京オリンピック エンブレム」でキーワード検索すると、いろいろヒットすると思います。


▼授業の流れ

  1. エンブレムを見せる前に、他の人の意見を聴いたり、おしゃべりすることを禁止する。
  2. エンブレムを見せて、どんな印象を持ったかワークシートを無記名で書く。
    • 他人の意見や多数派の意見に流されてしまうことを考慮して、おしゃべり厳禁。
    • 周りの目を気にせず、本音を聴き出しやすくするために、無記名で書かせる。
  3. どんな印象を持ったかの内容を発表する。
  4. ネット上の反響(ニュース、ブログ、Twitter)を紹介する。
  5. 応募要項を読んで、デザインする上でチェックすべき内容は何かを確認する。
  6. 応募要項に合ったデザインになっているか分析する。
  7. 独自のデザイン案を作成する。
  8. コンセプトをまとめる。
  9. クラス内で投票をする。


 インターネットやTwitterなどのSNSが当たり前に使われるようになったことで、デザインが持つ影響力や世間の反響をネットを通じて知ることが容易になったと思います。上記のように、自分自身がどう感じたか、クラスの他の人がどう感じたか、ネット上ではどのように捉えられているか、デザインの目的は何だったのかなどを知ることで、さまざまな観点からデザインを考える必要性を感じてもらえるのではないかなと思います。
 また、エンブレムを分析した上で、独自のデザイン案を考えさせることで、デザインを通した問題発見・解決力も養うことができると思いました。


(前田)